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ディッセンバー・ボーイ

 

あっという間に12月の1/2が終わってしまった。

師走とはこの事か。

 

ついこの間までアロハシャツを着て汗だくになって大学の坂を上っていた気がするのに、いつの間にか冬になって今年残すところ半月ばかりだ。

去年、ペロペロしてやりたいわズ。が音源を期間限定配信していた『ディッセンバー・ガール』や、

ナードマグネットの名曲『Mixtape』が似合う季節になった。

12月はなんだかあまり良い思い出がなく、毎年落ち込んでいる気がするし、そのまますごいスピードで時が流れていって、いつの間にか新年を迎えている気がする。

 

今年も除夜の鐘をつきに行けるのだろうか。

後、何回父親と除夜の鐘をつきに行けるのだろうか。

そんな事今まで考えた事がなかった。

大学生になってから毎年この時期になると祖父から「くりすます」と称してお小遣いと手紙が届いていた。

今年はいつまでも届かない事を悲しく思い、これまでに貰った手紙を読み返しては泣いてしまったりする。

父親はまだまだ元気だが、ずっと先のいつの日か訪れるであろう日の事を考えて不安になってしまう。

 

先の事を考えて心配しすぎだとよく言われる。恋人が居る時も先の先の事まで心配して、結局その「先」が訪れるよりも前に別れを告げられたりする。

12月はなんだかそんな「先」の心配事を漠然としてしまうそんな季節だ。

 

12月がいつかのように不安にさせる*1

 

でも今年の12月は良いこともあった。

所属している研究室の紹介動画を来年新しく配属される人に向けて作った。

動画と言っても静止画や研究の動画を集めてアニメーションにするだけの稚拙なものだけれど、

後輩の前で自分の作った動画が流れて、それに対するリアクションを感じられた事はとても嬉しかった。

 

僕はよくLIVEハウスに行って、好きなアーティストのLIVEを観るのだけれど、それが良いLIVEであればある程に自分が受け取り手でしかない事に落ち込んで帰りの電車で丸まってしまう。

 

勿論、ものづくりは物凄い能力と労力が必要で、自分が作った動画と僕の好きなもの達は比べようも無いし、星野源が言う様な「ものづくり地獄」*2を体験したわけでは無いけれど、自分が0から作ったものを誰かに観てもらえて、良い反応が得られた事は嬉しかった。

 

12月がいつかのように不安にさせるけど

もう何も怖くなんかないよ

そう思うんだ*3

 

と、歌ってみたものの12月の漠然とした不安は漠然とした不安なままで。

クリスマスが近づくにつれて大学内に増えていくカップルを見ては妬ましく思い、「クリスマスなんかリア充から金を搾取する日だ。」なんて強がって、ウェイウェイしている大学生をdisってみても、本当はウェイウェイできない自分を憐れんだりしている。

明るく活発な人に憧れて、そう上手くはいかず、かと言って真面目さを押し出して活発な人と自分との境界線を設ける事も出来ず。

明るく活発な人達の中に居ると大人しいと言われ、

大人しい人達の中に居ると活発だと言われる。

どちらの自分も本当の自分なのに、どちらの自分も自分じゃない気がして、本当はそうじゃないのに、どちらの人達とも上手く話せないと感じてしまって、自分が独りだと思ったりする。

いつもいつもそんな事を考えている訳では無いけれど、おりおりそんな事を考えてしまう。そしてそれが8月なんかよりも12月は多い気がする。

気がするだけなのかもしれないけれど。

 

最初にも書いたけれど2016年もあと2週間とちょっとで終わってしまう。除夜の鐘をつきに行って、お寺で配られる年越し蕎麦を食べたらポンとビックリ2017年だ。

2017年には仲の良い友達や慕っている先輩が卒業・就職して大学を去ったり、教授が退職したりしてしまう。

 

あぁディッセンバー

どうかこの僕をここで引き留めて*4

 

それならいっそ不安なままでも12月がずっと続いて、子供たちはサンタクロースを待ち続け、サンタクロースはプレゼントを考え続ければいいのに。

と、途方もないことを考えてしまう。

そんな事はあるはずもなく、僕がそんな妄想をしようがしまいが時は過ぎて、自動的に2017年になってしまう。

寂しくても

 

花に嵐のたとえもあるぞ さよならだけが人生だ*5

 

師匠も走るような12月の半分しか残されていない今年を目一杯生きようと思う。

 

 

 

*1:『Mixtape/ナードマグネット』

*2:作品を作り始めたらもっと良いものを、もっと良いものを、と思って終着点が分からなくなる地獄

*3:『Mixtape/ナードマグネット』

*4:『ディッセンバー・ガール/ペロペロしてやりたいわズ。』

*5:井伏鱒二